1989年3月27日 小雨→くもり
今日は大分県佐伯市まで。
佐伯で一泊した後
明日はフェリーで四国へ渡る。
そして最終ゴールは愛媛県新居浜市。
祖母に会いに行く。
だから、今回の旅程で九州を走行するのは最終日となった。
4日かけて宮崎県をのんびり北上し大分県へ。
その県境に立ちはだかるのが、
「宗太郎峠」である。
足も痛いが、ゆっくり越えて行こう。
延岡市を離れると
山岳コースの様相を呈してきた。
宗太郎峠越えにかかった。北川の渓谷と山々。
上り勾配は緩やかであったが、長く続くのでかなり応えた。
宮崎、大分の県境付近で下りに変わった。
谷間を縫うように曲がりくねった国道10号線。
鉄道もこの峠を越える。
休憩を兼ねて重岡駅に立ち寄った。
もうすぐ宮崎行きの寝台特急富士号が通過するからである。
無人駅で、わたしはホームに入らせていただき
カメラを構えた。
カーブの奥からモーター音を響かせて機関車が出てきた。ゆっくりゆっくりと通過していった。
寝台特急と峠を共有できた満足感に浸った。
(JTB時刻表1989年3月号より)
富士号を見送った後、重岡駅の時刻表を見ると、
一日上下5本の普通列車が停まるのみ。
昼食は駅前の定食屋さんで、ホルモン焼定食を食べた。
おかげでスタミナがついた。
佐伯まであと25km。
番匠川にかかる国道10号線の橋上にて。
佐伯市街へはこの先右へ曲がる。
ここで国道10号線と別れる。ここまで有難う。
このあたりで足に強烈な痛みが走った。
ペダルを漕ぐのもままならない。
痛みをこらえながら、佐伯にゴールした。
佐賀ー熊本ー水俣ー鹿児島ー都城ー宮崎ー延岡ー佐伯
7日間かけて九州500kmを無事走破した。
途中で出会った寝台特急に癒されながら、
九州の空気を肌で感じながら走ることができたことは
本当に貴重な体験でいい思い出となっている。
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